IPファクス(SIP)について
IPファクス(SIP)とは、国際標準ITU-T勧告T.38に準拠したインターネットファクスの総称です。
IPファクス(SIP)を利用すると、企業内のIPネットワーク(イントラネット)に接続された機器同士で通信したり、NTT が提供するひかり対応ゲートウェイを経由して、次世代ネットワーク(NGN)対応機種同士で通信することができます。
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これらの機能を利用するにはオプションが必要になります。詳しくは、弊社の営業担当者にお尋ねください。
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NGNとは、Next Generation Networkの略称です。
企業内ネットワーク(イントラネット)を利用する
企業内のIPネットワーク(イントラネット)を経由して、イントラネットに接続された機器同士で文書の送受信ができます。イントラネット内では、文書の送受信による通信費がかからないため、本社と各拠点間などの通信に適しています。また、イントラネット内のVoIPゲートウェイを経由すれば、イントラネットの外へ送信する場合でも通信費を削減できます。
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IPファクス(SIP)機の通信は、イントラネット内に設置された弊社、および株式会社リコーのSIP対応IPファクス搭載複合機種間で交信性を確認しています。対応機については、弊社の営業担当者にお尋ねください。
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IPファクス(SIP)の設定については、IPファクス(SIP)の設定およびSIP設定を参照してください。
IPファクス(SIP)は、SIPサーバーやVoIPゲートウェイと組み合わせることで、次のような通信が可能になります。

SIPサーバー
SIPサーバーを利用すれば、SIPユーザー名や電話番号で宛先を指定できます。
SIPサーバーには主に次の機能があります。
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IPネットワーク上の本機のアドレス情報を受け取り、データべースに登録する(レジストラーサーバー)
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SIPクライアントからのリクエストやレスポンスを中継する(プロキシサーバー)
VoIPゲートウェイ
IPネットワークと公衆電話回線網との間でファクス通信を中継する装置です。G3ファクス機と通信するときに必要です。
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SIPサーバーおよびVoIPゲートウェイの設置について詳しくは、弊社の営業担当者にお尋ねください。
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IPファクス(SIP)でサポートされている通信モードはG3です。
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動作を確認しているSIPサーバーとVoIPゲートウェイについては、IPファクス(SIP)の注意/制限を参照してください。
IPファクス(SIP)には、4つの接続構成があります。
接続構成によって、宛先の入力形式が異なります。
IPファクス(SIP)機のみ(①)
IPネットワーク(イントラネット)を使ってIPファクス(SIP)機同士で直接通信します。
IPファクス(SIP)機同士なら、相手先のSIP本体アドレスを指定して送信します。
宛先入力例:
SIP本体アドレスの場合1111@192.0.2.1
SIPサーバー設置(②)
IPネットワーク(イントラネット)を使ってSIPサーバーを経由し、IPファクス(SIP)機同士で通信します。
SIPサーバーでアドレス変換を行うので、IPファクス(SIP)機に対しても、SIPユーザー名または電話番号を指定して送信できます。
宛先入力例:
SIPユーザー名の場合1111
電話番号の場合 0312345678
VoIPゲートウェイ設置(③)
IPネットワーク(イントラネット)上のIPファクス(SIP)機同士の直接通信に加え、IPネットワーク上のVoIPゲートウェイを経由して、IPファクス(SIP)機能を持たないG3ファクス機と通信します。
宛先は、IPファクス(SIP)機へは相手先のSIP本体アドレスを、G3ファクス機へは電話番号を指定して送信します。
宛先入力例:
SIP本体アドレスの場合 1111@192.0.2.1
電話番号の場合 0312345678
SIPサーバーとVoIPゲートウェイ設置(④)
IPネットワーク(イントラネット)上のSIPサーバーを経由したIPファクス(SIP)機同士の通信に加え、IPネットワーク上のVoIPゲートウェイを経由して、IPファクス(SIP)機能を持たないG3ファクス機と通信します。
SIPサーバーでアドレス変換を行うので、IPファクス(SIP)機に対しても、SIPユーザー名または電話番号を指定して送信できます。G3ファクス機へは電話番号を指定して送信します。
宛先入力例:
SIPユーザー名の場合1111
電話番号の場合 0312345678