インストール方法をカスタマイズする

インストール用設定ファイル(Setup.ini)とインストールのカスタマイズ用設定ファイル(dw.ini)を使って、インストール方法をカスタマイズできます。

不要なソフトウェアをインストールしないように設定する

インストール不要なソフトウェアがある場合は、インストール用設定ファイル(Setup.ini)を使用します。
インストーラーをコンピュータにコピーし、「Setup.exe」と同じフォルダーにある「Setup.ini」を開きます。
DocuWorksのインストーラーは、「Setup.ini」ファイルに記載された[Setup{nn}]セクションの順に各ソフトウェアのインストーラーを実行します。インストール不要なソフトウェアのセクションを削除することで対象のインストーラーが起動されなくなります。
ただし、削除できるのは次のセクションだけです。
  • ボリュームライセンス版、体験版・ライセンス認証版、DocuWorks サブスクリプションの場合
    DisplayNameが「DocuWorks Extended Folder for Working Folder」のセクション
  • DocuWorks サブスクリプション Suiteの場合
    DisplayNameが「DocuWorks Tray 2」、「DocuWorks Extended Folder for Working Folder」、「DocuWorks Extended Folder for Cloud Connect」、「DocuWorks Document Property Entry 2」のセクション

インストールのカスタマイズ用設定ファイルを使用する

インストールのカスタマイズ用設定ファイル(dw.ini)を使用すると、次のカスタマイズができます。
  • サイレントインストール
    サイレントインストールは、インストール時にダイアログボックスが表示されません。あらかじめ作成しておいた、インストールのカスタマイズ用設定ファイルに従ってインストールされます。インストール中、ユーザーの操作は必要ありません。
    たくさんのPCに一度にインストールする場合などに便利です。
補足
サイレントインストールの場合、ユーザー個別設定もサイレントモードで実行されます。このときユーザー個別設定には初期値が使用されます。ユーザー個別設定をカスタマイズしたい場合は、「ユーザー個別設定ツールをカスタマイズする」を参照してください。
  • インストール時の初期値のカスタマイズ
    インストールのカスタマイズ用設定ファイルを作成して通常のインストールを実行すると、各項目の初期値が設定ファイルに従って表示されます。標準のインストールとは違う設定で、何度もインストールする場合などに便利です。

インストールのカスタマイズ用設定ファイルの格納場所を変更する方法

既定では、インストールのカスタマイズ用設定ファイルの格納先は「Setup.exe」と同じフォルダーに設定されています。
インストールのカスタマイズ用設定ファイルの格納先を変更する場合は、「Setup.ini」ファイルに次のセクションを追加してパスを指定します。
[CustomizeFile]
Path={インストールのカスタマイズ用設定ファイルのフルパス}

インストールのカスタマイズ用設定ファイルの記述方法

DocuWorksのインストーラーをPCにダウンロードして、解凍、またはマウントします。「Tools」フォルダー内の「dw.ini」を「Setup.exe」と同じフォルダーまたは、「Setup.ini」で指定したフォルダーにコピーします。必要に応じて設定内容を記述し、Unicodeで保存します。
「dw.ini」の書式は、通常のWindowsのiniファイルと同じです。キーと値を「=(等号)」で結び、同一行に記述します。
[セクションネーム]
キー1=値1
キー2=値2
[セクションネーム2]
キー1=値1
キー2=値2
記載例を次に示します。
  • サイレントインストールを行う場合
    サイレントインストールを行うには、[UserInfo]セクションが必須です。アップグレードの場合は、[UpgradeInfo]セクションも必須です。
[UserInfo]
SerialNumber={インストールするDocuWorksのシリアル番号}
[UpgradeInfo]
SerialNumber={アップグレードの対象となるDocuWorksのシリアル番号}
補足
[Install]セクションで「SilentInstall=Y」を指定すると、オプションを指定しないでSetup.exeを実行しても、サイレントインストールになります。
  • DocuWorksのインストール先フォルダーを設定する場合
[InstFolder]
Path={インストール先フォルダーのフルパス}
  • ご近所Deskを無効にする場合
[OptionFile]
NeighborhoodDesk=N
  • サイレントインストール完了時に、自動的にPCを再起動させる場合
[Finish]
Reboot=Y
 
「dw.ini」のその他のセクションやキーの詳細については、以降を参照してください。

セクションネーム

セクションネームの意味、対応するダイアログボックスまたはインストールの設定は、次のとおりです。
セクション
ネーム
説明
Install
インストールの振る舞いに関する設定をします。
Language
インストールする言語を設定します。
初期値はOSのシステムロケールに従った言語となります。
CustomFile
DocuWorksユーザー個別設定のカスタマイズファイルを設定します。このセクションに書かれたファイルが、インストーラーの「Setup.exe」と同じフォルダーにある場合、インストーラーはDocuWorksユーザー個別設定ツールのインストール先と同じフォルダー(初期値は、C:¥Program Files (x86)¥Common Files¥FUJIFILM¥DocuWorks¥bin)にコピーします。
AuthType
ライセンス認証版における認証方法を設定します。
補足
ボリュームライセンス版では、このセクションは使用しません。
UserInfo
[ユーザ情報]ダイアログボックスに対応します。ユーザー名、会社名、シリアル番号を設定します。
UpgradeInfo
アップグレードインストーラーでの[対象製品の確認]ダイアログボックスに対応します。アップグレード対象製品のシリアル番号を設定します。
InstFolder
[インストール先の選択]ダイアログボックスに対応します。
InstFolder64
64bit版での[インストール先の選択]ダイアログボックスに対応します。
ViewerControl
[DocuWorks Viewer Controlの選択]ダイアログボックスに対応します。
DeskShortcut
[Deskへのショートカット]ダイアログボックスに対応します。
Finish
サイレントインストールの完了時に、PCを再起動するかどうかを設定します。
Annotations
カスタムアノテーションをシステムにコピーし、カスタムアノテーションの動作を設定します。
Annotation-DLL名
各カスタムアノテーションを動作させるかどうかを設定します。「DLL名」の部分は、[Annotations]セクションで指定したフォルダーにあるファイル名です。
Plugins
DocuWorks Deskのプラグインの設定をカスタマイズするためのファイルを指定します。
Templates
ユーザー個別設定ツールの実行時に、各ユーザーのフォルダーにコピーされるフォルダーを指定します。
OptionFile
インストール時に機能を有効にするか、無効にするかを指定します。
OnlineShortcut
Working Folderの紹介ページへのショートカットを、デスクトップに作成するかどうかを指定します。日本語版でのみ有効です。

キー

セクションごとのキーと値は、次のとおりです。記述がない場合、および不正な値が設定されている場合は、初期値が適用されます。
  • [Install]セクション
    キー 説明
    SilentInstall
    Y
    サイレントインストールを実行します。
    N(初期値)
    通常インストールを実行します。
  • [Language]セクション
    キー 説明
    LID
    1028
    インストールする言語に繁体字中国語を設定します。
    1033
    インストールする言語に英語を設定します。
    1041
    インストールする言語に日本語を設定します。
    1042
    インストールする言語に韓国語を設定します。
    1054
    インストールする言語にタイ語を設定します。
    1066
    インストールする言語にベトナム語を設定します。
    2052
    インストールする言語に簡体字中国語を設定します。
補足
サイレントインストールでは初期値は英語になります。英語以外の言語でサイレントインストールを実施する場合は、インストールする言語を必ずこのキーで設定するか、もしくはSetup.exeへの引数(/L)で設定してください。
  • [CustomFile]セクション
    キー 説明
    Name
    ユーザー個別設定のカスタマイズ用ファイル名
    ユーザー個別設定のカスタマイズ用に、インストール時に追加でコピーするファイル名を設定します。
    複数の値を設定することができます。
  • [AuthType]セクション
    キー 説明
    Subscription
    Y
    認証方法にサブスクリプション認証を設定します。
    補足
    ボリュームライセンス版では、使用しません。
    N(初期値)
    認証方法にシリアル番号認証を設定します。
    補足
    ボリュームライセンス版では、使用しません。
  • [UserInfo]セクション
    キー 説明
    Owner
    ユーザー名
    ユーザー名を設定します。
    補足
    ライセンス認証版では、使用しません。
    Organization
    会社名
    会社名を設定します。
    補足
    ライセンス認証版では、使用しません。
    SerialNumber
    シリアル番号
    シリアル番号を設定します。
    補足
    • ライセンス認証版でシリアル番号認証を設定しかつ当項目を省略した場合は、体験版を設定したことになります。
    • ライセンス認証版でサブスクリプション認証を設定した場合は、使用しません。
    AccountName
    アカウント名
    富士フイルムBIダイレクト アカウントの名前を設定します。
    補足
    ボリュームライセンス版、またライセンス認証版でサブスクリプション認証を設定した場合は、使用しません。
    AccountPassword
    暗号化されたアカウントパスワード
    暗号化された富士フイルムBIダイレクト アカウントのパスワードを設定します。
    パスワードの暗号化はdwencpwd.exeを使用します。
    Setup.exeと同じフォルダーから以下のコマンドを実行すると、標準出力へ暗号化されたアカウントパスワードが表示されます。
      > Tools¥dwencpwd.exe <富士フイルムBIダイレクト アカウントのパスワード>
    補足
    ボリュームライセンス版、またライセンス認証版でサブスクリプション認証を設定した場合は、使用しません。
    OptIn
    Y(初期値)
    富士フイルムBIダイレクトの「本商品に関連する情報のメール配信を希望する」を有効にします。
    補足
    ボリュームライセンス版、またライセンス認証版でサブスクリプション認証を設定した場合は、使用しません。
    N
    富士フイルムBIダイレクトの「本商品に関連する情報のメール配信を希望する」を無効にします。
    補足
    ボリュームライセンス版、またライセンス認証版でサブスクリプション認証を設定した場合は、使用しません。
  • [UpgradeInfo]セクション
    キー 説明
    SerialNumber
    シリアル番号
    アップグレード対象製品のシリアル番号を設定します。
  • [InstFolder]セクション
    キー 説明
    Path
    インストール先
    フォルダーパス
    インストール先のフォルダーをフルパスで設定します。設定しない場合は、「OSがインストールされているドライブ:¥Program Files (x86)¥FUJIFILM¥DocuWorks」になります。ネットワーク上のフォルダー、リムーバブルメディア、およびドライブの直下は設定できません。
  • [InstFolder64]セクション
    キー 説明
    Path
    インストール先
    フォルダーパス
    64bit版DocuWorksのインストール先のフォルダーをフルパスで設定します。設定しない場合は、「OSがインストールされているドライブ:¥Program Files¥FUJIFILM¥DocuWorks」になります。ネットワーク上のフォルダー、リムーバブルメディア、およびドライブの直下は設定できません。
  • [ViewerControl]セクション
    キー 説明
    IE
    Y(初期値)
    [Microsoft Edge (Internet Explorerモード)]が選択されます。
    N
    [Microsoft Edge (Internet Explorerモード)]が選択されません。
    Edge
    Y(初期値)
    [Microsoft Edge]が選択されます。
    N
    [Microsoft Edge]が選択されません。
    EdgeSiteListFile
    Microsoft Edge上でDocuWorks文書を開くWebサイトの設定ファイルのファイルパス
    キーを省略した場合、または指定したファイルパスにファイルが存在しない場合は、無視されます。
    Chrome
    Y(初期値)
    [Google Chrome]が選択されます。
    N
    [Google Chrome]が選択されません。
    ChromeSiteListFile
    Google Chrome上でDocuWorks文書を開くWebサイトの設定ファイルのファイルパス
    キーを省略した場合、または指定したファイルパスにファイルが存在しない場合は、無視されます。
補足
Webサイトの設定ファイルについては、DocuWorks文書を表示するWebサイトを設定するの「設定をエクスポート/インポートする」を参照してください。
  • [DeskShortcut]セクション
    キー 説明
    make
    Y(初期値)
    [作成する]が選択されます。
    N
    [作成しない]が選択されます。
  • [Finish]セクション
    キー 説明
    Reboot
    Y
    サイレントインストールの完了時に、再起動が必要な場合はPCを再起動します。
    N(初期値)
    サイレントインストールの完了時に、PCを再起動しません。
  • [Annotations]セクション
    キー 説明
    Path
    カスタムアノテーションファイルが格納されているフォルダーパス
    カスタムアノテーションファイルが格納されているフォルダーを、フルパスで設定します。指定されたフォルダー内のファイルは、「DocuWorksのインストール先フォルダー¥bin¥CustomAnnotations」フォルダーにコピーされます。
    SystemAcceptUnknown
    Y(初期値)
    新規に追加されたカスタムアノテーションを動作させます。
    N
    新規に追加されたカスタムアノテーションを動作させません。
  • [Annotation-DLL名]セクション
    キー 説明
    Path
    GUID
    新規に追加したカスタムアノテーションのGUIDを指定します。
    SystemAccepted
    Y(初期値)
    新規に追加されたカスタムアノテーションを動作させます。
    N
    新規に追加されたカスタムアノテーションを動作させません。
  • [Plugins]セクション
    キー 説明
    Path
    プラグインファイルが
    格納されている
    フォルダーパス
    プラグインファイルが格納されているフォルダーを、フルパスで設定します。指定されたフォルダー内のファイルは、「DocuWorksのインストール先フォルダー¥bin¥plugins」フォルダーにコピーされます。
  • [Templates]セクション
    キー 説明
    Path
    ユーザー個別設定ツールの
    実行時に、各ユーザーの
    フォルダーにコピーしたい
    フォルダー
    Pathキーに指定したフォルダーは、「Common Files¥FUJIFILM¥DocuWorks¥Templates」フォルダーにコピーされます。ユーザー個別設定ツールの実行時に、「Common Files¥FUJIFILM¥DocuWorks¥Templates」フォルダーの内容は、各ユーザーのフォルダーにコピーされます。
  • [OptionFile]セクション
    キー 説明
    NeighborhoodDesks
    Y(初期値)
    「ご近所Desk」機能を有効にします。
    N
    「ご近所Desk」機能を無効にします。
  • [OnlineShortcut]セクション
    キー 説明
    Make
    Y(初期値)
    Working Folderの紹介ページへのショートカットをデスクトップに作成します。
    N
    Working Folderの紹介ページへのショートカットをデスクトップに作成しません。
補足
インストールのカスタマイズ用設定ファイルにInstFolderが設定されていた場合は、上書きインストールのときも、カスタマイズ用設定ファイルに指定されたフォルダーにインストールされます。