DocuWorks文書作成上の制限事項

DocuWorks文書を作成するときの注意・制限事項について説明します。

ファイルサイズ・メモリ・ディスク容量

アプリケーションのデータから作成する場合

50 MBよりも大きいオリジナルデータは、DocuWorks文書に添付できません。

スキャンデータ/イメージファイルから作成する場合

  • 圧縮後のサイズが1 GBよりも大きいJPEGファイルから、DocuWorks文書を作成できません。
  • MMR圧縮TIFFファイルから文書を作成するとき、圧縮後のサイズが1 GBよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
  • JPEGファイル、MMR圧縮TIFFファイル以外のイメージファイルから文書を作成するとき、圧縮前のサイズが1 GBよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
  • スキャンデータ/イメージファイルから文書を作成するとき、ピクセルサイズ(たて、およびよこのドット数)が65500ピクセルよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
補足
スキャンデータから文書を作成できない場合は、スキャナー側で色数や解像度の設定を変更して、ファイルサイズを小さくすると、作成できることがあります。

ファイルサイズについて

  • アプリケーションのバージョンや印刷設定によって、作成されるDocuWorks文書のサイズが異なる場合があります。
    原稿の向き、解像度、カラーイメージの圧縮などを調整すると、サイズの小さいDocuWorks文書が作成されることがあります。
  • DocuWorks 6以前で作成したフリーハンドアノテーションを、DocuWorks 7以降で変更してから文書を保存すると、ファイルサイズが大きくなることがあります。
補足
DocuWorks文書と変換元のファイルのファイルサイズについて解説します。
DocuWorksは、アプリケーションがプリンターに出力する描画命令をそのとおりに解釈して、DocuWorks文書に変換しています。アプリケーションの種類とそのデータの内容、および変換を行うOSによって、出力される描画命令のサイズが異なるので、変換元のファイルサイズより大きくなることもあります。

全体

  • メモリーやディスク容量が不足した場合は処理を中止します。すでに処理した部分だけをDocuWorks文書として作成することがあります。
  • スキャンデータ/イメージファイルのサイズが490 MBを超える場合、メモリーの容量に関係なく、文書作成が失敗することがあります。

イメージサイズ対照表

イメージファイルからDocuWorks文書を作成する場合、またはDocuWorks文書をイメージ変換出力する場合に、処理中に一時的に作られるビットマップデータのサイズによって動作制限があります。
ビットマップデータのサイズは、読み込むイメージファイルおよび出力するイメージファイルの、形式や用紙サイズ、色、解像度などによって異なります。
それぞれ以降の表を参考に、ビットマップデータのサイズを割り出してください。
補足
表の数値は計算値です。実際のサイズと異なる場合があります。

イメージファイルから文書を作成する場合

  • 圧縮後のサイズが1GBよりも大きいJPEGファイルから、DocuWorks文書を作成できません。
  • MMR圧縮TIFFファイルから文書を作成するとき、圧縮後のサイズが1GBよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
  • JPEGファイル、MMR圧縮TIFFファイル以外のイメージファイルから文書を作成するとき、圧縮前のサイズが1GBよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
  • スキャンデータ/イメージファイルから文書を作成するとき、ピクセルサイズ(たて、およびよこのドット数)が65500ピクセルよりも大きい場合は、DocuWorks文書を作成できません。
文書作成時に取り込むイメージファイルの色・サイズ・解像度と、圧縮前のビットマップデータのサイズとの関連は次の表のとおりです。

白黒(1ビット)
サイズ
[mm]
75dpi
[KB]
200dpi
[MB]
300dpi
[MB]
400dpi
[MB]
600dpi
[MB]
800dpi
[MB]
900dpi
[MB]
1000dpi
[MB]
1200dpi
[MB]
1600dpi
[MB]
A5 (148x210)
33
0.239
0.533
0.943
2.13
3.82
4.8
5.98
8.6
15.3
B5 (182x257)
50
0.355
0.806
1.42
3.2
5.68
7.25
8.88
12.8
22.7
A4 (210x297)
68
0.475
1.07
1.9
4.28
7.6
9.63
11.9
17.1
30.4
B4 (257x364)
100
0.716
1.57
2.84
6.38
11.5
14.1
17.9
25.8
45.8
A3 (297x420)
135
0.955
2.13
3.8
8.53
15.3
19.2
23.9
34.4
61.1
A2 (420x594)
265
1.8
4.1
7.4
16.6
29.5
37.3
46.1
66.4
118
A1 (594x841)
531
3.7
8.3
14.8
33.2
59.1
74.8
92.3
132.9
236.3
A0 (841x1189)
1063
7.4
16.6
29.6
66.5
118.2
149.7
184.8
266.1
473
2A0
(長尺)
(841x2378)
2128
14.8
33.3
59.1
133
236.5
299.3
369.5
532.1
946
カラー(8ビット)/グレースケール
サイズ
[mm]
75dpi
[KB]
200dpi
[MB]
300dpi
[MB]
400dpi
[MB]
600dpi
[MB]
800dpi
[MB]
900dpi
[MB]
1000dpi
[MB]
1200dpi
[MB]
1600dpi
[MB]
A5 (148x210)
266
1.89
4.1
7.4
16.5
30.2
36.9
47.3
68
121
B5 (182x257)
400
2.84
6.2
11.1
24.9
45.4
55.8
71
102
182
A4 (210x297)
530
3.78
8.3
14.8
33.2
60.5
132.8
94.5
136.1
242
B4 (257x364)
797
5.66
12.2
22.1
49.8
90.6
109.8
141.5
203.8
362.2
A3 (297x420)
1065
7.56
16.6
29.5
66.4
121
149.4
189
272.2
483.8
A2 (420x594)
2122
14.8
33.2
59
132.8
236
298.7
368.8
531
944
A1 (594x841)
4250
29.5
66.5
118.1
265.8
472.6
598.1
738.4
1063.3
1890.4
A0 (841x1189)
8511
59.1
133
236.5
532.1
946
1197.2
1478.1
2128.5
3783.9
2A0
(長尺)
(841x2378)
17024
118.2
266.1
473
1064.2
1892
2394.5
2956.2
4256.9
7567.9
カラー(24ビット)
サイズ
[mm]
75dpi
[KB]
200dpi
[MB]
300dpi
[MB]
400dpi
[MB]
600dpi
[MB]
800dpi
[MB]
900dpi
[MB]
1000dpi
[MB]
1200dpi
[MB]
1600dpi
[MB]
A5 (148x210)
794
5.5
12.4
22.1
49.6
88
111.6
137.5
198
352
B5 (182x257)
1194
8.3
18.7
33.2
74.7
132.8
168.3
207.5
298.8
531.2
A4 (210x297)
1592
11.1
24.9
44.3
99.6
177.6
224.1
277.5
399.6
710.4
B4 (257x364)
2393
16.6
36.7
66.4
149.4
265.6
330.3
415
597.6
1062.4
A3 (297x420)
3187
22.1
49.8
88.5
199.1
353.6
448.2
552.5
795.6
1414.4
A2 (420x594)
6368
44.3
99.5
177
398.3
708
896.1
1106.3
1593
2832.1
A1 (594x841)
12752
88.6
199.4
354.4
797.5
1417.7
1794.4
2215.2
3189.9
5671.1
A0 (841x1189)
25533
177.4
399.1
709.5
1596.3
2837.9
3591.7
4434.3
6385.4
11351.8
2A0
(長尺)
(841x2378)
51073
354.7
798.2
1419
3192.7
5675.9
7183.6
8868.7
12770.8
22703.8

イメージ変換出力する場合(Viewer/プラグイン)

処理中に一時的に作られるビットマップデータのサイズが200MBよりも大きい場合は、「マシン環境によっては非常に時間がかかります。継続しますか。」というメッセージが表示されて、処理を続けるか中止するかを選択できます。1GBよりも大きい場合は変換できません。
マルチページTIFFに変換する場合は、1ページあたりが200MB以下でも、ページ総計が1GBよりも大きい場合は警告メッセージが表示されます。

イメージ変換出力時に出力するイメージファイルの形式と、処理中に一時的に作られるビットマップデータのサイズとの関連は次の表のとおりです。それぞれ、参照先に示された表を参照してください。
イメージファイルの形式 参照先
白黒 カラー
BMP
「1 ビット」の表を参照
「ディスプレイ解像度との関連」の表を参照
TIFF圧縮なし
「1 ビット」の表を参照
「ディスプレイ解像度との関連」の表を参照
TIFF Packbits
「1 ビット」の表を参照
「ディスプレイ解像度との関連」の表を参照
TIFF JPEG
「8 ビット」の表を参照
「24ビット」の表を参照
JPEG
「8 ビット」の表を参照
「24ビット」の表を参照
ディスプレイ解像度との関連
カラーパレット 参照先
4 ビット(16色)
4ビットの部分を参照
8ビット(256色)
8ビットの部分を参照
その他
24ビットの部分を参照
1ビット(単位:KB)
解像度
(dpi)
用紙サイズ
A5 B5 A4 B4 A3 A2 A1 A0 2A0(長尺)
75
34
51
68
101
134
265
531
1063
2128
100
60
90
120
179
238
471
944
1891
3783
200
237
356
474
710
947
1888
3780
7567
15135
300
531
799
1065
1596
2128
4247
8505
17027
34054
400
944
1419
1891
2836
3781
7552
15122
30271
60542
500
1473
2216
2954
4430
5906
11799
23628
47298
94599
600
2120
3190
4253
6377
8503
16992
34025
68109
136222
4ビット(単位:KB)
解像度
(dpi)
用紙サイズ
A5 B5 A4 B4 A3 A2 A1 A0 2A0(長尺)
75
134
200
267
400
533
1061
2125
4255
8512
100
237
355
474
710
946
1887
3779
7567
15135
200
943
1418
1890
2834
3779
7552
15122
30271
60542
300
2119
3189
4251
6375
8500
16989
34023
68109
136219
400
3766
5667
7556
11332
15109
30208
60490
121084
242168
500
5884
8854
11805
17705
23607
47196
94512
189194
378396
600
8472
12748
16998
25493
33993
67969
136103
272439
544889
8ビット(単位:KB)
解像度
(dpi)
用紙サイズ
A5 B5 A4 B4 A3 A2 A1 A0 2A0(長尺)
75
266
400
532
798
1064
2122
4250
8511
17024
100
472
710
946
1418
1890
3774
7559
15135
30271
200
1884
2834
3778
5666
7555
15104
30245
60542
121084
300
4236
6375
8499
12747
16997
33978
68046
136219
272439
400
7530
11331
15109
22660
30215
60417
120980
242168
484337
500
11764
17704
23606
35405
47209
94392
189024
378388
756793
600
16940
25492
33991
50982
67980
135939
272206
544879
1089778
24ビット(単位:KB)
解像度
(dpi)
用紙サイズ
A5 B5 A4 B4 A3 A2 A1 A0 2A0(長尺)
75
795
1196
1595
2391
3188
6368
12752
25533
51073
100
1413
2126
2834
4250
5666
11322
22679
45406
90813
200
5647
8498
11331
16995
22661
45313
90735
181626
363252
300
12704
19119
25493
38235
50984
101936
204140
408659
817319
400
22584
33987
45319
67972
90636
181252
362942
726505
1453011
500
35287
53104
70810
106205
141617
283177
567073
1135165
2270379
600
50812
76469
101965
152935
203927
407817
816620
1634638
3269334

表示/印刷

色について

アプリケーションによって、表示に使用する色と印刷に使用する色が異なるものがあるため、アプリケーションの表示色とDocuWorks文書の表示色が異なることがあります。
また、ディスプレイのパレットの設定によって、アプリケーションの表示色とDocuWorks文書の表示色が異なることがあります。

ハッチパターンについて

アプリケーションによって、斜線や網掛けなどのハッチパターンの描画方法が、表示と印刷で異なるものがあるため、アプリケーションの表示とDocuWorks文書とでは、ハッチパターンの表現が異なることがあります。

細線について

アノテーションの細線、アプリケーションページの細線、およびイメージページの細線には、次の制限があります。
  • 表示倍率によっては、表示されない線や文字があります。
  • 印刷解像度によっては、表示されない線や文字があります。
  • 点線、破線、および一点鎖線が、実線に見える場合があります。

直線アノテーション、フリーハンドアノテーションについて

DocuWorks 7以降で作成した、直線アノテーションおよびフリーハンドアノテーションをDocuWorks 6以前で表示すると、表示倍率によっては、かすれる場合があります。表示倍率を上げると、正しく表示されます。

フォントについて

  • アプリケーションからDocuWorks文書を作成するときに、WindowsにインストールされているTrueTypeフォント以外のフォントは、TrueTypeに置き換えられるため、フォントの見ためや幅が異なることがあります。また、フォントの幅の変化によって、レイアウトが変化することがあります。
  • DocuWorks文書の作成時に[文字コードをUnicodeにする(Ver.7 文書)]を選択した場合、Unicodeに割り当てられていないグリフインデックスの文字は、図形になります。

PostScriptプリンターへの印刷について

PostScriptプリンターに印刷した場合は、透過色が期待どおりに印刷できないため、色味が変わったり斜線に置き換えられたりして印刷される場合があります。

外字について

外字を使用する場合は、「標準の外字」だけを登録した環境で運用してください。「タイプフェイスを意識した外字」を登録すると、正確に変換できないことがあります。
ただし、次の条件を満たす環境では、「タイプフェイスを意識した外字」を含めた運用ができます。
  • 「タイプフェイスを意識した外字」に「標準の外字」と同じ文字を、同一の文字コードに登録している場合
補足
  • 外字を含むDocuWorks文書を表示/印刷する場合、 DocuWorks文書を作成した環境と同じ外字が設定されている必要があります。
  • [DocuWorks Printerのプロパティ]ダイアログボックスの[画質]タブで、[外字を図形データに変換する]にチェックマークを付けると、DocuWorks文書作成時に外字を図形/イメージデータに変換するので、外字のない環境でも、表示、および印刷できます。ただし、それらの文字は選択と検索ができません。
  • [DocuWorks Printerのプロパティ]ダイアログボックスの[画質]タブで、[すべての文字を図形データに変換する]を選択し、さらに[テキスト情報を埋め込む]にチェックマークを付けると、外字のない環境でも表示、および印刷でき、外字のある環境では表示と印刷に加えてテキストの選択と検索ができます。ただし、文書のファイルサイズが大きくなります。
  • DocuWorks Ver.4.0よりも前のバージョンで作成したDocuWorks文書は、外字をサポートしていません。

アプリケーション側でDocuWorks Printerを使った文書作成

余白について

アプリケーションからDocuWorks文書を作成したときに、ヘッダーやフッターが切れる場合があります。この場合には、[DocuWorks Printerのプロパティ]ダイアログボックスの[用紙/出力]タブで、[余白の編集]で余白を調整すると、正しく作成されることがあります。

解像度について

アプリケーションから作成したDocuWorks文書の解像度と、印刷するプリンターの解像度が異なる場合、きれいに印刷できないことがあります。
この場合には、[DocuWorks Printerのプロパティ]ダイアログボックスの[画質]タブで、[解像度]をプリンターに合わせてDocuWorks文書を作成すると、きれいに印刷されることがあります。

文書名について

作成されるDocuWorks文書が、元のアプリケーションデータと同じ名前にならないことがあります。アプリケーションの種類や元のデータ名によって、作成される文書名は異なります。
[DocuWorks Printerのプロパティ]ダイアログボックスの[詳細設定]タブにある[文書名の設定]を使用すると、元のデータ名と同じ文書名を作成できる場合があります。
ドラッグ&ドロップ、コピー&貼り付け、およびDeskの[ファイル]メニューの[ファイルの取り込み]/[フォルダの取り込み]で作成する場合は、元のデータ名と同じになります。

ファイルサイズについて

アプリケーションのバージョンや印刷設定によって、作成されるDocuWorks文書のサイズが異なる場合が異なる場合があります。
「原稿の向き」、「解像度」、「カラーイメージの圧縮」などを調整すると、サイズの小さいDocuWorks文書が作成されることがあります。

その他

プリンターアイコンにドラッグ&ドロップ、またはコピー&貼り付けをして印刷できないアプリケーションは、Deskにドラッグ&ドロップまたはコピー&貼り付けをして文書を作成できません。この場合は、アプリケーションを起動して、[印刷]ダイアログボックスで[DocuWorks Printer]を選択して文書を作成してください。

その他

  • Microsoft Excelなどのように複数の印刷ジョブに分割されるアプリケーションデータを、DocuWorks Printerで印刷した場合は、印刷ジョブごとに別のDocuWorks文書として作成されます。
    Deskにドラッグ&ドロップした場合は、正常にDocuWorks文書に変換されないことがあります。
  • アノテーションを追加することによって、下にあるページや他のアノテーションを完全に隠したり、情報を削除したりすることはできません。描画処理中に表示されたり、ハイコントラスト表示などの設定によって見える状態になることがあります。また、検索で文字列を見つけることもでき、検索された文字列は選択してコピーできます。