[PDFバージョン]グループ

出力するPDFのバージョンを変更できます。PDFのバージョンによって、設定できる機能に差があります(下表参照)。[自動]を選択すると、設定されている機能に応じたPDFバージョンで出力できます。また、出力したPDFは、そのPDFバージョンや設定した機能に対応したPDFビューアーで表示してください。

◎:設定必須
◯:設定可 
×:設定不可
表に記載の無い機能:影響無し
機能 PDFバージョン
カテゴリ 設定項目 1.4 1.5 1.6 1.7 2.0
圧縮オプション カラー/グレースケール画像:
JPEG2000
×
セキュリティー 暗号化レベル:128-bit RC4 ×
暗号化レベル:128-bit AES × × ×
暗号化レベル:256-bit AES × × ×
アクセシビリティを無効にする ×
文書 文書情報をメタデータとして出力する
規格 準拠する規格:PDF/A-1b, PDF/A-2b, PDF/A-4,
PDF/X-1a(2001), PDF/X-1a(2003)
自動

[用紙サイズ]グループ

PDFファイルの用紙のサイズを[レター]やA4などの定型サイズから選択するか、用紙の縦横のサイズを入力します。用紙の余白も設定できます。
補足
アプリケーションの「ページ設定」で指定した用紙サイズが、ここで設定した用紙サイズよりも優先されます。

[標準:]

リストボックスから用紙サイズを選択します。各サイズの横×縦の長さを確認できます。

[サイズ指定:]

用紙のサイズを横×縦で入力します。必要に応じて、指定する単位を[サイズ指定と余白の単位]で変更できます。

[向き]グループ

用紙の向きを[縦]または[横]から選択します。
補足
アプリケーションの「ページ設定」で指定した用紙の向きが、ここで設定した用紙の向きよりも優先されます。

[余白]グループ

[余白:]

PDFファイルの上と左に設定する余白を入力します。必要に応じて、指定する単位を[サイズ指定と余白の単位]で変更できます。
ここで指定した余白は、アプリケーションの「ページ設定」で設定されている上の余白および左の余白のさらに内側に設定されます。
つまり、ここで余白を指定してPDFファイルを作成すると、元の文書での余白設定よりも全体が右下に移動し、はみ出した部分は消去されたり、別のページとして出力されます。

[サイズ指定と余白の単位:]

用紙のサイズと余白の設定で使用する単位を[インチ]/[ポイント]/[ミリ]から選択します。単位を変更すると、用紙のサイズや余白に入力された数値が自動的に変わります。
1インチ=72ポイント=25.4ミリです。

[ファイル保存後に開く]

PDFファイルを作成した後、自動的にそのファイルを開いて表示する場合にチェックを付けます。

[空白ページを除去する]

元の文書に空白ページが含まれている場合に、空白のページを自動的に削除してPDFファイルを作成する場合にチェックを付けます。
補足
Microsoft PowerPointでは、空白ページがあっても削除されません。
Microsoft Wordでは、Enterキーを押して作成した空白ページは削除されません。[挿入]メニューの[改ページ]を使用して作成された空白ページのみ削除されます。

[Web表示用に最適化]

Webサイト上でPDFを表示させる際に、表示に最適な構成でPDFを生成したい場合にチェックを付けます。ページ単位でダウンロードできるようになるため、表示時間の短縮に効果があります。
補足
セキュリティーおよびタイムスタンプの付与と同時に最適化を行うことはできません。

[サムネール画像を埋め込む]

作成するPDFファイルにサムネール画像を埋め込む場合にチェックを付けます。
サムネール画像をあらかじめ埋め込んでおくと、PDFビューアーでサムネールをすばやく表示することができます。
補足
グラフィック欄の解像度は72~1200 dpiで有効となります。

[カラー/白黒]グループ

PDF の色設定を、[カラー]または[白黒]から選択します。[白黒]を選択した場合は、グレースケールのPDF が作成されます。

[グラフィック]グループ

作成するPDFファイルの解像度と倍率を設定します。

[解像度:]

作成するPDFファイルの解像度を、[72dpi]/[96dpi]/[150dpi]/[300dpi]/[ 600dpi]/[1200dpi]/[2400dpi]から選択します。
通常、解像度が高いほど文書のレイアウトは正確になりますが、ファイルサイズが大きくなります。
モニタで表示するだけのPDFファイルであれば、 150dpi以下を設定しても問題ありません。
ただし、150 dpi以下の解像度を指定した場合、アプリケーションで表示されているページ内容と、作成されたPDFファイルの内容が異なってしまうことがあります(文字間隔の変化など)。
補足
元の文書のレイアウトを変えずにPDFファイルを出力したい場合や、高品質での印刷が必要な場合は、300 dpi以上の解像度を指定してください。

[倍率:]

作成するPDFファイルの倍率を設定します。
ここで設定する倍率は、元の文書の内容に対する倍率になります。PDFファイルは、表示・印刷時に倍率を指定できるので、通常は「100 %」(原寸)で変更する必要はありません。
なお、倍率の設定は、用紙サイズには影響しません。
例えば、A4サイズの文書で、倍率に「50 %」を指定してPDFファイルを作成すると、A4サイズの用紙に、元の文書の内容が50 %(つまりA5サイズ)に縮小されて収められます。
「200 %」を指定すると、A4サイズの用紙に、元の文書の内容が倍に拡大されて収められ、はみ出した部分は消去されたり、別のページとして出力されます。

[出力設定]グループ

作成するPDFファイルのファイル名や保存先のフォルダに関する設定をします。
[保存ダイアログを表示する] [保存ダイアログを表示する]を選択すると、PDFファイルを出力するたびに「PDFファイルに名前をつけて保存」ダイアログボックスが表示され、保存先とファイル名を指定できます。
[指定した保存先フォルダに出力する] [指定した保存先フォルダに出力する]を選択すると、「保存先フォルダ」で指定された場所に元の文書のファイル名(拡張子の前の部分)と同じファイル名で保存されます。

保存先フォルダ

[保存先フォルダ]で設定したフォルダは、[保存ダイアログを表示する]選択時は「PDFファイルに名前をつけて保存」ダイアログボックスの初期表示フォルダであり、[指定した保存先フォルダに出力する]選択時はPDFファイルの出力先となります。
[初期化]をクリックすると、初期状態の設定内容に戻します。
[マイドキュメント] 保存先を「マイドキュメント」にする場合に選択します。
[デスクトップ] 保存先をデスクトップにする場合に選択します。
フォルダ名のボックス 保存先のフォルダを新しく指定する場合に選択します。目的のフォルダまでのパスを直接入力するか、[参照]をクリックしてフォルダを指定します。
[最後に保存したフォルダ] [保存ダイアログを表示する]選択時に設定できます。
「PDFファイルに名前をつけて保存」ダイアログボックスの初期表示先を前回の保存先フォルダにする場合に選択します。

同名ファイルが存在した場合の設定

PDFファイルの保存先のフォルダに、作成するPDFファイルと同じ名前のファイルがあった場合の処理を次の中から選択します。
[警告ダイアログを表示する] 同名の既存のファイルに上書きするかどうかを確認するメッセージを表示します。
[上書き] 自動的に既存ファイルに上書きします。
[ファイル名に連番を付けて保存する] ファイル名の後に、自動的に1、2・・・99,999までの連番を付けて保存します。99,999を超えるとエラーになり、PDFファイルは作成されません。たとえば、ABC.docという文書をファイル名を変更せずに3回変換すると、作成されるPDFファイルはABC.pdf、ABC1.pdf、ABC2.pdfとなります。
[既存ファイルの後に追加する] 作成するPDFファイルの内容を、既存ファイルの内容の後に追加して1つのファイルにします。
補足
「上書き]または[既存ファイルの後に追加する]を選択した場合は、PDF作成に十分注意してください。重要なPDFファイルが上書きされたり、内容が変更されてしまう危険性があります。

ファイル名に日付を付加する

作成するPDFファイルのファイル名に、PDFファイルを作成した年月日を自動的に追加する場合にチェックします。